FFT-S工法(Field Fabricated Tube-Steam Method)は、特殊ライナーに硬化性樹脂を含浸させた材料を既設管きょの中に引込み蒸気で硬化させることで、強度がある平滑なFRPパイプを形成し管きょをリニューアルする工法です。下水道管きょの整備は日々進み、全国的に下水道普及率が向上している一方で、老朽化などで破損や劣化した下水管きょも増えています。このため、計画的な改築・修繕を行い延命化することが必要になっています。しかし、水道、ガス、電力、通信などのライフラインが輻輳していることや交通障害を考慮すると開削による布設替えは困難な状況です。そこで、これらの問題を解決するために、非開削による管更生工法『FFT-S工法』が開発されました。
- 材料は自立管仕様と二層構造管仕様の2種類(G、Lタイプ)があり、目的に応じて選択することができます。
-
Gタイプは『ガイドライン』に準拠した性能を有しています。
※平成29年7月「管きょ更生工法における設計・施工管理 ガイドライン」(公益社団法人 日本下水道協会)
- 高い耐久性(耐薬品性・耐ストレインコロージョン性・耐摩耗性・クリープ特性)を有しています。
- 適用範囲
管径:φ150~φ800mm/管種:ヒューム管、陶管、鋼管、鋳鉄管、塩ビ管
耐久性(耐薬品性・耐摩耗性・耐ストレインコロージョン性)があります。
耐薬品性
薬品名 | 質量変化率(%) | 外観変化 | 薬品名 | 質量変化率(%) | 外観変化 | |
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蒸留水 | 合 格 | 異常なし | 硝 酸(40w/w%) | 合 格 | 異常なし | |
塩化ナトリウム水溶液(10w/w%) | 合 格 | 異常なし | 水酸化ナトリウム水溶液(40w/w%) | 合 格 | 異常なし | |
硫 酸(30w/w%) | 合 格 | 異常なし |
試験方法 JSWAS K-2に準拠。質量変化率0.3%以内(60±2℃、5時間浸漬)
対象管きょに施工車両が近接できなくても、施工可能です。
●マンホールと施工車両が300m離れた場所でも施工可能
●上流、下流の高低差10mでの現場でも施工可能
非常にコンパクトな施工占有面積の為、交通規制等、
周辺環境への配慮が可能です。
材料はガスバリアー性のフィルムに覆われているため、臭気が少なく、安全と環境に配慮された工法です。
更生管の粗度係数(流下能力係数)は硬質塩ビ管と同等まで改善でき、流下能力が向上します。
流下能力 |
粗度係数 |
---|---|
実測値 | 0.008~0.009 |
設計値 | 0.010 |
段差、屈曲、隙間、浸入水かつ滞留水があっても施工できます。
本管と一体型の取付管施工ができます。
- 概要
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既設管きょの内側に補強リング(異形鉄筋)の配置をし、LFパネル(ポリエチレン製表面材)とファスナー(ポリエチレン製表面かん合材)を軸方向に設置・かん合し、既設管きょとLFパネルのすき間に充てん材(高流動・高強度モルタル)を注入させ、既設管と一体化した高強度の複合管を構築する製管工法です。
下水道管きょの整備は日々進み、全国的に下水道普及率が向上している一方で老朽化などで破損や劣化した下水道管きょも増えています。今後益々増加する下水道管きょの計画的な維持管理が求められている中で、水道・ガス・電力・通信などが混みいったライフライン、道路交通阻害や騒音振動などの問題を非開削の管更生工法が解決いたします。
- 特長
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■補強リングに異形鉄筋を使用することにより高強度の複合管を構築。
■簡易的な製管治具を用いて製管することで経済性の向上。
■モルタル打設時は支保工が不要で、施工性の向上。